
新型コロナウイルスの感染予防のために外出を控えるようになると、戸外での運動や買い物がしづらくなります。また、偏った食事になりやすく、栄養状態が不十分になることが考えられ、人との交流が途絶えがちになるため、会話をしなくなってしまいます。
外出を控えることで起きるこうした要素は、フレイルの状態の悪化に拍車をかけてしまいます。
外出自粛による衰えリスク(身体的・認知や心理的・社会的)に対し、今、心がけて行うことは、マスク着用と手洗い、アルコール消毒といった一般的な衛生対策をしっかり行った上で、お伝えしたいことは、次の3つです。
①運動
天気のよい日には、人との距離をしっかりとった上でウォーキングなどの運動をしましょう。外で運動することは筋肉を保つだけでなく、気分転換になりますし、血液の循環もよくしてくれます。家の中でも、できる範囲で運動しましょう。スクワットや片足立ち、足踏みなど、自分の体の状態や体調に合わせて行ってください。
※運動をするときは、机や椅子に手を添えるなど、安全に気をつけて行うようにしましょう。
②食事
食事は栄養バランスのよい、十分なエネルギーのあるものをとりましょう。特に、筋肉の元になるたんぱく質が多く含まれる食材や、筋肉増強をサポートするビタミンDを積極的にとるようにしてください。たんぱく質は肉、魚、豆類、牛乳などに、ビタミンDはきのこ類、魚介類、卵に多く含まれています。
③人とのつながり
認知機能を維持するためには、人との交流が大切です。会話を増やすために電話やメールを活用し、友人同士や家族同士と定期的に連絡を取り合うようにしましょう。
新型コロナウイルス感染症の問題が落ちついたときに、今までの身体の機能、認知機能、社会性や人とのつながりなどが維持できるように心がけ、フレイルを予防しましょう。またみなさんと、フレイルチェックなどでお会いできることを楽しみにしています。