傷つけられた心の癒し方

結論を先にいうと、手っ取り早い解決法はありません。

 

克服するには、ある程度の時間、場合によっては「年月」が必要です。

 

なぜかというと、こうした防衛反応は、もともと命の危険から身を守る反応です。

 

ですから、その反応の起こり方は強烈で、簡単には無くせない反応なんです。

 

傷つくという経験から「怖い」と学習したわけですから、「大丈夫」「安心できる」という経験をそれ以上に積み重ねる必要があるからです。

 

もっと正確にいうと、相手がどんな人間性の人物なのかを正確に見極める「眼」を持てるようになることです。

 

 

様々な人たちと上手に交流できる人は、この「眼」を持っています。

そして、この「眼」は、本を読んだりセミナーに参加しただけでは獲得できません。

 

様々な人間関係を改めて「経験していく」中でしか、獲得できないものなんですね。

人間関係の経験を積み重ねることで、「大丈夫」「安心できる」人間関係の存在を実感する。

それによって傷つけられた経験と癒された経験の両方を経験したことになりますね。

両方を知ることで、この相手、この状況は「どちらかな?」と判断できるのです。

 

ただ、「安心できる」「癒される」という経験をするためには、「心ある人たち」と交流する必要があります。

誰にでも同じように接する人、つまり出逢う人皆を大切にしている人ですね。

そういう人と交流することです。

 

心ある人は「一期一会」を、その一瞬の出逢いを大切にしています。

相手とのやり取り、どれ一つとっても疎かにはしません。

自分が発する一言、相手の一言、いずれも丁寧にやりとりしようとします。

自分の何かを誇示することもなければ、相手の何かを安易に否定することもない。

相手を大切にしますが、えこひいきするわけではい。

等しく相手を一人の人間として尊重するわけです。

 

そんな人達との交流によって、自分が一人の人間として尊重され、大切にされるという経験をします。

尊重されたときの実感、大切にされたときのありがたさ。

こうした記憶が人間関係の喜びを知るきっかけになります。

また、尊重され、大切にされることで、自分に自信を取り戻すこともできます。

 

人間関係で受けた傷は、やっぱり人間関係で癒される。

この言葉はまさに真実であると思います。